■ 下甲介粘膜レーザー焼灼術について |
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下甲介粘膜レーザー焼灼術は患者様の 生活の質(QOL)を向上させる治療です。 レーザー光線には様々な種類があります。 炭酸ガスレーザーは鼻の粘膜の表層蒸散に最も有効と考えられます。 浸潤性が少ない分、照射した部分の傷が治りやすく、 鼻づまりの改善が早く表れます。 |
● 手術症例 |
当院では炭酸ガスレーザー手術装置を平成7年4月に導入しました。 その間、炭酸ガスレーザー照射術に関し、照射部位・照射時間等様々な試行錯誤を繰り返し、 平成17年に現在の新手術法を確立させました。 また、平成23年8月に新装置を導入いたしました 。 |
● その他治療例 |
アレルギー性鼻炎や花粉症、鼻づまりからくる「睡眠時無呼吸症候群」の改善のために、 ”下甲介粘膜レーザー焼灼術”での治療も行っております。 |
● 下甲介粘膜レーザー焼灼術が適応の方 |
・薬による一般的な治療では症状の軽快が見られない難治性の方 ・鼻づまり症状がある方でステロイド剤や血管収縮性点鼻薬を連用する方 ・通院治療を継続する事が出来ず、薬を規則正しく使用できない方・薬の治療が制限 される妊婦の方や妊娠を希望されている方・他に疾患があって薬の使用を控えたい方 ・薬で眠気やだるくなるなどの副作用が出る、あるいは薬を嫌悪する方 ・年中、鼻水や鼻づまりがひどい為、薬を飲み続けていないといけない小児の方 ・市販の点鼻薬を常用しているけれど、鼻づまりが改善されない方 ・口内炎による疼痛でお困りの方 ・長引く咳でお困りの方 |
以上のような症状がある患者様に手術(処置)適応があります。 |
花粉症やアレルギー性鼻炎の治療法には抗アレルギー剤の内服や点鼻液などでの対症療法が広く用いられていますが、現在鼻づまりを改善する薬は少ないのが現状で改善には不十分です。 (薬物療法の有効率は70%前後と言われております) |
当院での下甲介粘膜レーザー焼灼術による鼻づまりの改善率は手術法の改良により 大変よい改善率を示しています。 |
● 鼻づまりの改善には下甲介粘膜レーザー焼灼術が有効です。 |
従来の薬物療法のみで容易に症状改善が認められない方や妊娠中、授乳中の方など薬の服用を出来るだけ避けたい場合には”下甲介粘膜レーザー焼灼術”の有効性・安全性が推奨されております。 |
※泌尿器疾患(前立腺肥大症等)がある方は一部の抗アレルギー剤の内服が禁忌ですので、 上記手術が好ましいでしょう。 |
また、費用は医療保険の適用ができます。 生命保険に加入されている方は下甲介粘膜レーザー焼灼術を受けられるかどうかご確認ください。 |
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■ 下甲介粘膜レーザー焼灼術のよくあるご質問 |
鼻づまりを改善する効果は、レーザー照射術の方が薬の内服より即効性があります。 下甲介粘膜レーザー焼灼術を受けられる方から実際に頂いた質問です。 参考にしてください。 |
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Q.時間はどのくらいかかるの? |
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A. |
レーザー照射時間は2〜3分です。 痛み止め・吸入・診察・処置後の診察を含めて30分程度で終わります。 |
Q.照射中痛みはありませんか? |
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A. |
手術のための痛み止め(麻酔薬を含んだ綿花)を鼻内に入れます。 これでほぼ手術中痛みを訴えられる方はいません。 もし、痛ければ、再度痛み止めの綿花を追加で挿入します。 小児も大人も同じ麻酔方法を行います。 |
Q.副作用などの心配はありませんか? |
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A. |
まったくありません。 |
Q.術前にお薬は飲むのでしょうか? |
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A. |
手術の為の痛み止めの綿を挿入する時にアレルギー変化が起きている場合、十分な痛み止めの効果が得られませんので、術前2日前から抗アレルギー剤、消炎酵素剤を2、3日飲んでいただく必要があります。 |
Q.妊娠中でも大丈夫ですか? |
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A. |
妊娠に全く悪影響を及ぼさないのが炭酸ガスレーザー照射術の利点の一つです。 |
Q.照射の時期は? |
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A. |
アレルギーの原因物質(抗原)の種類と症状や程度によりますが、症状が出る前に照射する方が効果的です。 |
Q.手術当日の運転・食事・入浴はしてもいいですか? |
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A. |
まったく問題ありません。当日は飲酒は不可です。 |
Q.効果はどのくらい持続するのでしょうか? |
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A. |
個人差はありますが、他のどの治療よりも効果の即効性と持続性に優れています。 また、生活環境の見直しをして食生活やライフスタイルから鼻炎が起こりにくい体質作りも効果を長く持続します。 |
Q.1回の治療でよくなるでしょうか? |
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A. |
通常の花粉症やアレルギー性鼻炎などであれば1〜2回の照射で十分な効果を得ることが出来ます。 特に花粉飛沫前の照射が効果的です。 |
Q.治療するとすぐに鼻炎症状がなくなりますか? |
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A. |
レーザー照射手術後、当日と翌日は粘膜が刺激されて一時的に鼻づまりがひどくなりますが、3日後には取れます。 レーザー照射後、最低一週間は若干炎症を起こしたような状態(カサブタ)になります。 |
Q.通院期間はどのくらいでしょうか? |
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A. |
症状にもよりますが、数日間の術後観察を必要とします。 |